軸馬力計

軸馬力計とは

軸馬力計とは、回転する軸のねじれを測定することで、エンジンからプロペラー(船舶の場合)に供給される伝達馬力を計測する計器です。

主機出力の計測方法には、FO Load Indicatorや過給機回転数、掃気圧、燃料消費率から求める方法がありますが、主機馬力を直接計測できる軸馬力計が最も効率的です。

軸馬力計を搭載することにより、馬力を基準として船舶の運航状況や主機関の運転状況の正確な把握ができ、船舶の安全性が高まります。また、軸馬力計のデータをもとに最適運航スケジュールの設定をすることで、燃料消費を削減でき船舶の経済性を高めることができます。

SEC軸馬力計

SEC軸馬力計取付イメージ
SEC軸馬力計取付イメージ

<金属膜振動検出方式>

張力の変化に比例して振動周波数も変化することを利用して軸トルクを検出する方式

SEC軸馬力計は張力の変化に比例して振動周波数が変化することを利用して軸トルクを検出する方式です。軸に装備された検出リング間に2本のセンサーを取付け、センサー内部に張られた金属膜が軸の捩りにより支点間距離が変化することで膜張力が変化し膜の固有振動数に反映されます。張力の変化に比例して振動周波数が変化することを利用して軸トルクを検出する方式です。

 

軸に装備された検出リング間に2本のセンサーを取付け、センサー内部に張られた金属膜が軸の捩りにより支点間距離が変化することでA-B間の張力は増加し、A-C間は減少し、ぞれぞれの変化量が膜の固有振動数に反映されます。

軸に装備された2本の検出リング間に張られたセンサー膜が軸の捩じりによりセンサー膜の支点間距離が変化
張力:A-B間 → 増加      A-C間 → 減少
張力 ∝ A-B(A-C)距離の変化量 ∝ 振動数二乗値


軸馬力計機器構成

SEC軸馬力計の機器は中間軸に取り付ける検出リングおよび馬力センサーの金属膜を振動させ、そのセンサー信号を送受信するための電源を供給する電磁誘導ユニット、そして軸馬力計検出部より送信される回転信号及びセンサー周波数信号から馬力、トルクを演算処理し、表示するデータ処理表示ユニットで構成されます。

SEC軸馬力計は就航船への取付も可能です。就航船の場合は、寄港地での取付も対応しております。